【製品紹介】セキュリティ調査に役立つOSINTツール3選

OSINTツール記事サムネ

テガラ株式会社が運営する「ユニポス」では、海外製品の調達および導入コンサルテーションサービスを通じて、研究開発に役立つ製品・サービス・情報を提供しています。

近年では、情報収集・脅威分析・技術調査といった分野への関心が高まっており、弊社へのセキュリティ関連製品に関するお問い合わせも増えています。

この記事では、特に注目されている OSINTツール 3製品を紹介します。


OSINTとは

OSINTOpen Source Intelligence/オープンソースインテリジェンス)とは、インターネット上のドメイン情報やSNSの投稿など、誰でもアクセス可能な情報を収集・分析する手法です。

 

なぜ今、OSINTが注目されているのか?

多様化した攻撃手法

2024年以降、大手金融機関や国税庁を装うフィッシングが急増し、行政機関へのAPT攻撃も拡大。外部からのなりすましや標的型攻撃の兆候を早期に検知する需要が急増。

攻撃対象の拡大

2025年の上場企業へのサイバー攻撃事例によると、攻撃経路や被害範囲が内部システムだけでなく、自社ドメインやクラウド、SNSなど「外部資産」が攻撃面となるケースが増加。

外部に潜む脅威

システム侵入後の対策が進む一方、偵察段階のリスクは見落とされている場合が多く、外部攻撃の足がかりとなる可能性が高い「自社の外側」にある潜在リスクの把握には外部調査が不可欠に。

これらの課題に対し、OSINTツールは情報収集・可視化・リスク評価といった工程を自動化し、従来は時間と労力がかかっていた調査業務をスピーディかつ網羅的に行う手段として活用されています。

例えば、サプライチェーンや外部IT資産の脆弱性を特定し、未把握だった情報露出リスクを早期に発見できます。また、生成AIを活用した機能により、シャドーITなど通常では把握しにくいリスクを特定し、全体的なセキュリティ体制を向上させることが可能です。

こうした特性から、OSINTツールは有用なセキュリティ対策として注目されています。

 


注目のOSINTツール3製品

Maltego

データの関係性を視覚化するグラフ型OSINT分析ツール

Iris Investigate

ドメイン分析に特化したWebベースOSINTプラットフォーム

Silo for Research

匿名性を確保して安全にWeb調査ができるクラウド型OSINTツール

 

Maltego

Maltego

 

Maltego は、エンティティ間の関係性をグラフで可視化し、直感的に分析できるOSINTツールです。

製品の特長

  • グラフベースの関係性分析インターフェース
  • 数百種類のトランスフォーム(自動検索)機能
  • 多数のOSINTソースとの統合(DNS, WHOIS, SNSなど)
  • コラボレーション機能(複数人で同時分析)
  • 商用データ提供者とのAPI連携

導入のメリット

攻撃者や関係性を可視化したい

ノード同士のつながりを視覚化できるグラフ型インターフェースにより、攻撃者の構造や関連性を直感的に把握できます。

多様な情報源からデータを収集したい

DNSSNS、リークデータなど外部ソースと豊富に連携し、情報収集の幅とスピードを大きく向上させます。

チームでの調査を効率化したい

分析結果を共有しながら共同作業が行える「Maltego Cases」により、複数人での調査をスムーズに進められます。

 

 


DomainTools Iris Investigate

Iris Investigate

 

DomainTools社が提供する Iris Investigate は、ドメインに関する詳細情報の探索・相関に特化したOSINTプラットフォームです。

製品の特長

  • ドメインレピュテーション分析
  • WHOIS履歴・DNS履歴の検索
  • 名義・IP・インフラ情報の関係性分析
  • フィルタ・検索クエリによる高度な絞り込み
  • リスクスコア・タイムライン表示機能

導入のメリット

不審なドメインを調査したい

WHOISDNSの履歴を含む詳細なドメイン情報が即時に取得でき、過去の変化を追うことでリスクの兆候を把握できます。

関連インフラを突き止めたい

IPや登録者情報をもとにしたドメイン間の関係性分析により、攻撃者が利用するインフラ全体の特定が可能になります。

迅速な対応を求められる現場で使いたい

タイムラインやリスクスコア(Threat Profile)を即時に表示できるブラウザベースの操作環境により、短時間で調査結果を得て迅速に対応できます。

 

 


Silo for Research

Silo for Research

 

Silo for Research は、調査者が身元やIPアドレスを明かさずに安全にWeb調査を行うためのクラウドベースのOSINTツールです。

製品の特長

  • クラウド上の分離ブラウザによる匿名Webアクセス
  • IPアドレスやロケーションの柔軟な偽装機能
  • 調査ログや証跡データの自動保存・管理
  • ファイルダウンロードの安全化 (マルウェア無害化)
  • ダークウェブなど特定ネットワークへのアクセス対応

導入のメリット

匿名性を確保して調査したい

クラウド上の隔離環境とIP偽装機能により、調査対象に身元を特定されず安全に情報収集できます。

マルウェア感染リスクを排除したい

ファイルをクラウド上で無害化してからローカル保存できるため、マルウェア感染リスクを排除できます。

調査結果をチームで管理・活用したい

調査ログや収集データを一元管理でき、チーム間での共有・証跡管理・コンプライアンス遵守を効率化できます。

 

 

 


OSINTツールの導入は、サイバー攻撃の兆候を早期に検出し、研究機関や開発現場での情報資産を守るうえで重要な対策です。
人手では困難な情報収集や関連性の分析を自動化・視覚化することで、セキュリティ調査の効率と精度を飛躍的に高めることができます。

 

  • Maltego:複雑な関係性をグラフィカルに分析したい方におすすめ
  • Iris Investigate:ドメインに関する調査・分析を迅速に進めたいときに有効
  • Silo for Research:匿名性を確保して安全にWeb調査を行いたい場面に最適

 

研究開発現場におけるセキュリティ強化の一環として、OSINTツールの導入は有効な選択肢です。
製品の導入に際し、必要なライセンス形態に関するご質問やお見積りのご希望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

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