xArm を用いたトマト収穫ロボットのご紹介

弊社ユニポス事業部では中国製品の取り扱い実績が多数ございますが、その中でも中国のシリコンバレーこと「深セン」に拠点を置くメーカーの製品は弊社へのお問い合わせが多く、人気や注目度の高さが窺えます。
今回は、深センに拠点を置くUfactory社の7軸ロボットアーム 「xArm 7」の活用事例の一つをご紹介いたします。

こちらは以下の記事の関連記事とです。
よろしければ併せてご覧ください。

トマトロボット競技会でのxArm利用

2021年12月4日~5日に開催された第8回トマトロボット競技会 シニア部門において、九州工業大学情報工学部 林英治研究室が見事優勝を収めました。
競技で使用されたのは、弊社が納入した「xArm 7」を組み込んで開発されたロボットです。

■トマトロボット競技会に参加しました(HAYASHI LAB@KYUTECH)

国立大学法人 九州工業大学 社会ロボット具現化センター
FARoPS (Field and Agriculture Robotics Project Society)
国立大学法人 九州工業大学 情報工学府 知的システム工学研究系 林英治研究室
※FARoPSは林英治研究室学生による本学学生プロジェクトになります。

 

 

xArm 7とは

xArm は、製品の生産性や品質の向上のために開発された 動作範囲700mm、0.1mm精度の再現性を持ったロボットアームです。工場などでの運用はもちろん、ロボット工学研究、メーカーでのプロトタイピング、写真や映像の撮影等、様々な用途で活躍しています。
特にxArm 7は7DoF (Degrees of Freedom:回転関節数) の製品であり、自動化やAI研究などを取り入れた最先端産業にも用いられる柔軟性の高い製品です。

ソフトウェア面では、専用アプリケーション 「xArm Studio」によりコーディングなしで簡単に動作させることができるほか、Python, ROS, C++に対応した xArm SDKも提供されています。

xArm 7 詳細スペック

Reach 700mm
Degrees of Freedom 7
Repeatability ±0.1mm
Typical Tool Maximum 1m/s
Weight 11kg

 

トマト収穫ロボットの要件

九州工業大学 林研究室が使用したトマト収穫ロボットに注目すると、可動部分であるxArmDysonのクリーナーを組み合わせて、トマトの固定~収穫を実現しています。目標を正確に補足するための深度センサにIntel RealSense D435を採用し、先端部分にはトマト収穫に最適な独自のエンドエフェクタを搭載しています。

トマトは重なるように実がなりますので、収穫の際には表皮に傷がつきやすい果菜類と言えます。そのため、ロボットでの収穫においては、実の位置を正確に認識するだけでなく、実をつかむためのエンドエフェクタの設計や精度の高いロボット制御が求められます。

参考:トマト収穫ロボット開発の今~「スマート農業」がもたらす未来とは~ (minorasu)

こちらの動画はトマト収穫のデモンストレーションを行った様子です。実際の動きを見ても分かる通り、トマト収穫のように正確な状況認識と誤差の少ない動きが求められる用途において、Repeatability ±0.1 mm の精度や外部カメラの搭載、エンドエフェクタのカスタマイズ性を持つ xArm は有効な選択肢の一つと言えます。

なぜ? 研究開発の現場で中国製品を選択するメリット

ロボットアームを選定する際には、性能だけではなくコスト面での優位性も検討要件になります。
国内メーカーの協働ロボットは200万円~500万円程度ですが、xArmに限らず中国製の協働ロボットは100万円台での入手が可能です。このようなメリットから、研究開発における高水準な仕様条件・調達しやすいコスト感を両立させる方法として、中国製品を選択するお客様が増えています。

その他大学へのxArm 納品実績 (順不同)
東京大学 大阪大学 名古屋大学
東京電機大学 福岡工業大学 中京大学
大阪工業大学 大阪市立大学 筑波大学
香川高等専門学校 北陸先端科学技術大学院大学 立命館大学
横浜国立大学 名城大学 高知工科大学

また、中国製品の調達では、信頼性の高い調達先を選定することも重要な要素になります。
弊社ユニポス事業部では、長年蓄積した調達ノウハウを活用し、信頼できるメーカー・調達先との関係性づくりに努めておりますので、安全で素早い商品調達が可能です。
加えて、中国と日本とでは時差がありませんので、コミュニケーションがスムーズであることも大きな特長です。細かな仕様の調整や進捗確認をリアルタイムで行うことができる点は、スピードや円滑さが重視されるプロジェクトなどで優位性を発揮することでしょう。

今回ご紹介したUfactory社では、下記ページにて製品の採用事例を公開しています。協働ロボットの活用シーンや実際の動きを紹介した動画からは、幅広い分野での活躍が期待できる技術を備えていることがわかります。

■APPLICATIONS (Ufactory)

まとめ

テガラ株式会社では、中国語や中国の文化に明るいスタッフが在籍していることに加え、長年に渡り中国からの製品調達ノウハウを蓄積してきております。もしも調達を検討されている中国製品がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

※例えば輸出規制のある冷媒(封入されたフロンガス)の含まれるエアコンや、医療機器である血圧計といった一部手配が難しい製品もございますが、お取り扱い可否を調査の上ご回答いたします。